初診日の証明方法に関するQ&A

文責:弁護士・社会保険労務士 鳥光翼

最終更新日:2023年04月28日

初診日の証明方法に関するQ&A

Q初診の病院にカルテが残っていない場合はどうすればいいですか?

A

 まずは2番目に通った病院が初診日についての情報を持っていないか確認することになります。

 2番目の病院のカルテ、問診票、初診の病院からの紹介状等の情報がまだ保管されていることがあり、これらの情報から初診日が特定できる場合があります。

 2番目の病院には受診状況等証明書の作成を依頼し、1番目の病院については、受診状況等証明書を取得できないことの報告書を作成します。

 2番目の病院にも情報がなければ、3番目の病院へ、同様の方法で情報調査を行います。

Q第三者証明とは

A

 第三者証明とは、初診日特定のための手段の1つです。

 初診日は、基本的に特定されていないと障害年金の受給ができない場合があります。

 初診日の特定は、通常、「受診状況等証明書」という書類を初診時に通院していた医療機関に作成していただくことで証明するという方法がもっとも基本的な方法になります。

 しかし、長く通院を続けており、その間医療機関を複数回変えているような場合、過去の通院の記録が残っておらず、初診の医療機関では受診状況等証明書の作成ができないことがあります。

 その場合、A1でも説明しているとおり、次の転院先の医療機関に初診日特定の手掛かりになる医療記録が残っていないか等の調査を進めることになりますが、それでも医療記録から初診日の特定に至らない場合があります。

 こういった場合、知人等に、通院時期の証明をしてもらうことで、初診日を特定する方法が認められています。

 例えば、学校で部活動中に怪我をして救急車で運ばれた、等という事情がある場合に、その場にいた教師や同級生等にその事実があったことを証明してもらう、というような方法です。

 もっとも、第三者証明は、証拠としては医療記録と比較すると相対的に証明力が弱いことや、極論すれば口裏合わせなどができてしまうことから、3親等以内の親族では第三者証明ができない、原則2名以上の複数人による証明が求められる等という制限があります。

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